奪い取った場所で光を浴びた

 最近というか半年くらい前から3DS版のテイルズオブジアビスにはまっていた。

 テイルズオブシリーズは好きなアーティストが主題歌を担当していたり周りのひとが話題にしていたりで昔から興味はあったものの、一度もプレイしたことがなかった。それをやっと、今年の春に声優の鈴木千尋さんにはまったことをきっかけに、彼が主役を演じているアビスをやってみたらものすごく面白くて、いろんなことそっちのけで夢中になってしまった。ほかにやること山ほどあるのに。
 フェイスチャットと戦闘中のパーティメンバーの掛け合いが楽しくて大好き。冒険の道すがら仲間同士が普通におしゃべりする RPG たのしい。キャラクターの背景や出自が複雑でしつこいくらいだが(「このひとの正体は実はこうだった!」みたいな衝撃の事実ばっかり、パーティメンバー全員がそんな感じ)、そのおかげでそれぞれのキャラクターの世界が重みを持って迫ってきて、敵味方関係なく感情移入してしまう。ナタリアのところで大泣きしちゃった。そのひとをそのひとたらしめるのは生まれではなくそのひと自身の行いや心の持ちようなのだみたいなところ。ナタリア気高くて大好き。
 中二っぽい世界観もきらいじゃないし、ルークにいらいらもどかしくなりながら楽しくプレイできる(いや、すきだよルーク)。宗教団体が与える預言の是非が軸に据えられたストーリーで、現実世界のあれこれにもなんとなく思いを馳せてみたり。これはたぶんパラレルで、よく似たものがわたしたちの世界にもあるような。ね。
 
 四月にソフトを買って初見は知識ゼロのままフリーハンドでクリアして、今は攻略サイトを見ながら細かいサブイベントの回収を含め隅々まで味わう二周目を遊んでる。ほんとうに何も調べずにノリで雑に一周めを終えてしまい、改めて攻略サイトを見て自分の見落としたものの多さに震え上がっている。見えていたものの密度がぜんぜん違う。そもそもクリアデータをセーブしたらもう戻れないなんて知らなかったよ。ポケモンみたいにレッドを倒してもその後の世界でまだまだ遊べるわけではないんだね。

 二周目はエルドラント(ラストダンジョン)に突入したところ。これ以降の展開は見るのがつらいものが多いから先に進みたくなくて、サブイベントをこなして油売ってる。クリアするのはいつになることやら。まーサブイベントを完遂してレベルが最高になるまではクリアしなくてもいいよね。いっそのことずっとクリアしなくてもいいよね。だって最後のシーン見たくない、悲しくて。
 それにしても、預言に頼りすぎて預言に支配された世界の是非を問うストーリーだというのに、それを遊ぶわたしが攻略サイトにべったり張りついてサイトの指示通りに操作しているというのはなかなか巧妙な皮肉だ。

 以下個人的なツボ等々

・戦闘が楽しい。格闘ゲームが元々苦手で、操作が下手なせいでルークが弱すぎて涙目だったが慣れたら楽しくなってきた。一周めは術技の使い方がロクにわからず、常に剣をひたすら振り回す通常攻撃だけの力技で突破した。今はFOF変化をそこそこ使いこなせるようになったし、ルークで秘奥義を発動できるようになったよ! 成長した!
・後衛の操作方法ほんとにわからん
・パーティメンバーなら詠唱と譜術はダントツで大佐がかっこいい。メテオスォーム!!!
・フェイスチャット見ているうちに、出演している声優さんがすごくすきになった。子安さんのすごさをこれで知る
・命がけで瘴気中和をする決心をしたときのうじうじルークをいさめたときのガイの怒鳴り声(ルークゥゥゥア!みたいな)が忘れられない
・イオン様が好き
・ルークが敵を倒すとすかさず「調子に乗らないで!」って言ってくるティアが好きくないのでずっと戦闘メンバーから外してた。ごめん
・ルーク以外の操作もできるようになりたくてとりあえず同じ剣士のガイにトライ。ルークよりも足が速くてアイテム盗みもできて慣れれば使いやすいことに気づいた。視覚的にきれいな技が多い。二つめの秘奥義を自力で発見できて感動。宝刀ガルディオスかっこいい
・ガイで闘技場上級個人戦をクリアできたので、ナタリア操作をできるようになりたくて練習中。ナタリアかわいい。漫遊冒険娘のコスチュームがとんでもなくかわいい。「ファランクス」の声好きすぎる
・主題歌のカルマってすごいネタバレソングだったんだな。発売当時はそんなにぴんときてなかったけどアビスのストーリーを知ってから聞くと歌詞の深さに感じいるものがある

 冬に PSP を貸してもらったら、ほかのテイルズでも遊びたいなー。